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Pre-Story

 

今日はまた、一段と寒い日ね。
え? あら本当。雪が降っているのね。
道理で寒いわけだわ。なんだか温かいものが食べたくなってくるわね。
インスタントラーメンとかないの?
……もう、せっかちね。そんなに早く私とお話がしたいのかしら?
空腹じゃあ私の舌もよく回らないかもしれないわよ?
あら、用意してくれるの。意外だわ。
その代わり普通に喋れ?
私はいつも通り、なあんにも変わりはしないのに。
……はいはい分かりました、これでいい?
それで、何が聞きたいの?
……何だ、そんなことが聞きたいの。
教えてあげてもいいけど、あなたには絶対わからないと思うな。
だってほら、あなたも、ね?
あなたに関係のない誰が死んだって、何とも思わないでしょう?
そういうものなの。自分に関係のないどこかの誰かさんが死んだって、私たちは気にも留めない。
そんなことで私たちは、非日常になんて至れないの。
別に、非日常に憧れてるわけじゃない。
そう。
彼女にした行為の理由なんて、ただそうしたかったから、ただそれだけ。
あなたはそんな私を、軽蔑するかしら?
しないわよね。あなたは私の××××だもの。
なに、泣いてるの?
そんなに悲しいの?
それとももしかして……嬉しいのかしら?
あっ、ははっ!
本当に無様。
でも、だから大好きよ。私の××××。
大好きついでにひとつ、私のお願い聞いてくれないかな?

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